☆金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ☆

by闇金ウシジマくん  

 

 

★道徳ある経済とは?★

 

 

「道徳なき経済は犯罪であり経済なき道徳は寝言である」
 
 
二宮尊徳の格言を知ったのは、社会人になってだいぶ経ってからだ。
 
 
学生の頃は経済学や経営学は興味が湧かず、お金について深く考える機会が少ないまま社会に出てしまった。
 
 
そんなわたしがなぜか商いの道にご縁があって進んだ。
 
 
 
 
都心のお金持ちが集まる場所で「商い」は生きた実学でもあった。働きながら日々多くのことを学ばせていただいた。
 
 
数字と競争の毎日。
 
 
一日、一カ月、一年。会社の組んだ予算を達成したとしても終わりはない。いい数字を叩き出したらそれはそれで今度は、前年比達成という新たな目標が出来る。終わりのないレース。
 
 
女性的な感性だけでは通用しない事も多く、「お金を稼ぐ」ことは綺麗ごとだけではないことを知った。
 
 
 
「物事を論理的に考えるクセをつけろ」と男性スパルタ上司に叩き込まれた。昭和世代あるあるの体育会系。
 
 
 
「数字」ありきの評価。
 
 
いくら「いいひと」でも売上が立たなきゃ意味がない。
 
 
話だけして買わずに帰るお客様に付き合ってしまった時【時は金なり】をもろに実感させられる。種まきとして次回に繋がればいいが、単なる話し相手に利用されるだけのお人好しになってはいけないのだ。
 
 
冷やかしに貴重な時間をなるべく取られない為にはお客様を見極め、買っていただけそうな方を優先したりするしたたかさやドライさも必要だったりする。
 
 
「お金のにおい」に敏感であればあるほど売上は立つし出世する。
 
 
ハッキリ言うと、その会社では出世に人格者である必要はなかった。必要なのは数字の実績と、会社のオジサマ受けも含め周囲への根回しや付き合いの上手さ。
 
 
お客様の取り合いもあり。自己アピールが強く前に出ないとならない。
 
 
「うちに"良い子"は要らないの」とかなんとか言っているひともいた。
 
 
まさに「経済なき道徳は寝言」だ、と言わんばかりの雰囲気だ。
 
 
 
 
そんな会社で働く女性達だが、出世という戦いに「勝った」はずの強者でも長く勤められる人は少なく、だいたいが退職していった。
 
離職率も高く、当時の業界全体的にそういう傾向もあったからいたしかたないが、女性は使い捨てみたいな感覚に陥ることもあった。
 
 
小さな世界の中でオンナの戦いに勝ったところでその先にある希望や幸せは見つけにくかった。
 
 
 
商魂逞しくなければ生き残っていけない世界で、「経済と道徳」の格言に出会った時に、じぶんの中で対立していた「矛盾」が緩和され、お金への妙な罪悪感も消えた。
 
 
 
 
オンナの武器ってなんだろうか。
 
 
都会にいても目立つくらいの飛びぬけた美人は、「お金持ち」に見初められたりするし、会社でもぶっちゃけオジ受けする「美人」が大して数字が取れていなくても出世したりしていた。
 
 
残念ながらそこまでの美貌もないわたしのようなオンナは、それ以外の「力」をなにかしら磨くしかない。
 
 
 
男女平等社会とかいわれるけど、男と同じように肩を並べて働く先にオンナの幸せはあるのだろうか。
 
 
 
男女問わず、教養や手堅い資格やなにかしらのスキルなど自分の直接的な「経済力」をあげる事は今の世の中ではある程度必要だ。
 
 
 
それでもよほどの特質を持つ希少な人材でもない限り、経済を主戦場とした「戦い」において男相手に「勝ち」続けることは大半の女性にとって難しいのではないか。
 
 
 
差別や偏見はいけないが、そもそも本能的に女性は「戦い」に向いていないはず。
 
 
 
下手したら潰されかねないし、男社会に合わせて頑張り過ぎた結果、体調を崩してしまうことすらある。
 
 
 
生物学的に体力は平等じゃない。
 
 
 
 
そんな中で、したたかさやある種の弱さも認めた上での「女性(的な)感性」をうまく使いこなすひとがいる。
 
 
 
「道徳」と「経済」の両立は、突き詰めてしまうとなにかしらの矛盾が目につきやすくなる。
 
 
 
道徳を優先しすぎて経済が疎かになっても不自由が増える。経済を優先しすぎても心身共にギスギスしがちだ。
 
 
 
どっちにしても現代を生きる上である程度の「お金」は必要だし、オンナにとっては「戦いに勝つ」ことよりも「笑顔を向け合う」ことに幸せを感じるひとは多いはずだし、そうであってほしい。
 
 
 
道徳ある経済を成立させるために「感性」は必要不可欠だ。
 
 
「感性」は男性の中にもあるものだ。
 
 
そういう意味では男女はどこまでも対等だし、女性的な感性に誇りを持ち、大切にしていくことが両者共に求められることではないだろうか。
 
 
 
 
p.s.冒頭のタイトル「闇金ウシジマくん」は「お金」について考えさせられるので見ていないひとはぜひ☆